Memo

みなみ
星をみるひと
2019年11月04日

気にはなっていたけどクソゲーと言われていたので遊ぶのを躊躇していた
ファミコンゲーム「星をみるひと」を買ってクリアしました!
遊びたいと思っていたのは、シナリオが良いから、という理由です。
始めのストーリーを読んだだけで、これ絶対自分好きだ!!!と確信してたのですが、ゲームの方がアレで高難易度すぎると言われていて買えずにいた作品です。

どうしても詰んだとこは2か所で、そこだけがっつり攻略を見ました・・・
とりあえずクリアしてみての感想は、「面白いけどゲームがダメで悲しい!」です。

システム面はやりたいことはよくわかるし、私は好きだなぁと思います。
たとえば薬の調合システム。
材料として必要な木の実を各地から集めてきて、決まった順番に調合をして回復アイテム等を作るのですが、これが自給自足みたいで面白いので私は好きです。
が、人によっては絶対にだるいだけで、尚且つこのゲームの移動速度が遅めなので、だるい人はだるい。
(歩きの遅さは自分は最後まで特に気になりませんでした。笑)

また、バッグアップ機能はなく、パスワード形式のゲームですが、
そのパスワードシステムが不完全で、お金やアイテムなど、コンテニューするとすべて復活できるわけじゃないんです・・・
そのせいで、ゲームの電源を切る前に、残るアイテムとお金の確保などを済ませてからパスワードを取らなければいけません。
ゲーム開始位置も絶対にゲームのスタート地点からです。ひいい。

でもそれらの仕様(?)は自分にとってはまぁ別に大丈夫です。
一番つらかったのは「戦闘」。「ダメージ計算の甘さ」が辛かったです。
ステータスの低い武器を装備したら弱くなる、今作で魔法に当たる「ESP」の威力など、かなり辛い。敵が倒せないのが辛い。RPGとして致命的です。
他のどんなとこがダメでも、ここさえしっかりしていれば大丈夫そうなのになと思います・・・
とにかくいろんな詳しい問題点は検索すれば詳しく書いてあります0(:3 )〜 _(‘、3」 ∠ )_
ぐそげー要素が数え切れません・・・笑うしかない。笑

追記でシナリオに関する感想です。ネタバレ注意です。

始めに言わなきゃって思うのは、このゲーム、人々の話を聞いて、手探りで推測をしていく感じで、イベントだけでは全貌がわかりにくいです。
ゲームさえうまくできていれば、本当に何もわからない状態から
真相がわかっていく切なさが多くの人に楽しんでもらえただろうに・・・と思う、本当に悲しいゲームです・・・

シナリオは検索したら出てきますので確認してほしいんですが(ぶん投げ)
簡単に説明すると以下のような感じ。
———————
巨大都市アークシティをコンピューターの「クルーⅢ」が管理していて、
管理は人間の心にまで及んでいて、都市に有害な心が芽生えたら精神矯正を行う。
それが効かない超能力者が狩られ、アークシティに連行されている。
その狩りで取り残された、少年「みなみ」を含めた子供達の物語。
———————

「みなみ」は記憶がなくて、何をしたらいいか分からない状態です。
ゲーム開始からぽつんとフィールドに放り出される感じが、何をしたらいいか分からない、という感じが出ていていいなと思います。
(ゲームとしてはめちゃくちゃ不親切ですが)
とにかく、よくわからないのに、クルーⅢの管理しているロボットや軍隊、サイキック狩りに追われているのです。怖すぎ・・・
なぜ追われているかというと、みなみも超能力者だからです。

始めのうちはほんとに何が起こってるのか分かりません。
どんな世界かもよくわかりません。
でも、アークシティに行けばいい事が分かって、そのアークシティに近づくにつれて、世界の輪郭が分かるようなことを話す人が増えてきます。

ゲーム開始の近くの村には、人間が住んでいて、みなみたちが超能力が使えるからといって特に害もない人が多い。
同じサイキッカーの人もいて協力的です。
それが、アークシティに来てからは、サイキックを恐れる人がちまちま現れます。
シティには病院や研究施設などもあります。
テレパシーが使える仲間が入ると、心を読み取って普通に話すのとは違う話を知る事ができるのですが、病院では喋れなくされた人がたくさんいて、その人たちが重要な事をよく知っていました。
口封じです。こわい・・・
研究施設では、野菜を作ってるとか言ってる人がいるけど、クルーⅢの行っている本当の恐ろしい研究の事が聞けたり。(新しいミュータントを作ってる、とか)
ここまでの話で、クルーⅢが黒幕というか、支配者になってて恐ろしいのかと思っていました。
でも実際は違いました。

【クルーⅢのサイキック狩り】
その研究施設のこころの声では、サイキックは遺伝子操作で生まれた、と言われます。
人間の研究で生み出したのに、人間より強いものを生み出してしまい、それを恐れたのです。
同じ人間ではあるが、力があるから怖い。
よくある話ですが、この手の差別の話は悲しいです。
けど、これだけじゃおかしいですよね。
クルーⅢは、都市に有害な心が芽生えたらマインドコントロールを行っていたのに、
サイキックでマインドコントロールが効かないという理由だけでサイキック狩りを始めました。
危険だから、という理由は大きそうですが、それなら特に平穏な心を持った人にとっては理不尽です。
そんな短絡的な理由でそんなことするんでしょうか・・・

【サイキックを恐れる人たち】
中でもサイキックを恐れてる、嫌っている発言が以下のもの。
「塔に続く扉をサイキックが閉じた!」
テレパシーで心をよむと、サイキックセンサーが反応してダメージを受けさせてくる人がいる。
「もうすぐこの世界はサイキック以外の別の人達のものになる。」
いばってるけどこころの中で「まさかサイキックじゃないだろうな。」
サイキックは恐れられていて、受け入れてくれない可能性が高いです。

【優しい人たち】
一方で、敵はサイキックじゃなかった、と分かってくれる人もいます。
そもそもみなみくんをアークシティから連れてきてくれた人がはじめの世界にいて、最初一人なのは、あとからきっと追われて分かれてしまったとかだと思います。
他にも、仲間の救助に協力的だったり、奥に進めるようにアイテムをくれたりします。
これはクルーⅢは有害と判断しないのか?おかしくないか?

【世界の状況】
そして今いる場所がどんなところなのか、何を目指しているのかが分かる発言も。
「宇宙に飛び立って600年経つ。」
「そろそろ新しい惑星につく。」
「新しい星に移住ができるように。」
「外の世界にはイルカがいた!」
これらを聞いて最後は?でしたが、だいたい宇宙船みたいなものに乗せられてるんだなと分かってきます。
あと、アークシティ入口周辺の海は汚染されており、世界も狭く感じ、地球自体がもう長くないのかなという雰囲気が強いです。

【アークシティの更に奥】
「さんそぱいぷ」というアイテムがないと進めない箇所があります。
酸素がないとダメ?イルカとか言ってたし、海かなんか?でも宇宙って言ってたな?
いろいろ思いながら進むと、そこは宇宙でした。
正確には宇宙を漂う宇宙船の表面。太陽光パネルが並ぶところでした。
宇宙服を着て作業してる人も。危ないから帰れと言われる。
本当に宇宙船だった・・・どういうこと?
この世界には森も洞窟もあるし、自然がある。
でも宇宙を飛んでる。移動してる。どういうこと???

【宇宙タワーでの真実】
太陽光パネルの表面から、また別の入口が。
タワーのモンスターは一風変わって、軍隊の敵がいなくなり、遺伝子操作のモンスターとデスサイキックのみ。
ただ、このデスサイキックの見た目がいままでと一風変わって子供の姿。
名前はドナとスリーパ。みなみ達と背格好が近いのでは?
今まではゾンビみたいだったりして怖かったし・・・
そして奥に進むと・・・・???
イルカとシャチがいる・・・???

【イルカとシャチの話】
まさかのまさかで、このイルカ達が黒幕。
遺伝子操作で優れた思考力を持ち、自分たちと対等に話し合えるサイキックと共存を望んでいた。
クルーⅢを使って地球を巨大なスペースコニーに改造し、宇宙を漂っていた。
また、イルカ達がクルーⅢを使って、サイキック狩りを行っていたが、それはサイキック達と共存する為に集めていたらしく、既に新しい惑星「アクア」にいるという。
サイキックに協力的な部分を咎めなかったのは、その為だったのかなと。
ただ、新しく発見した惑星「アクア」はほとんどが海で、イルカ達にとっては暮らしやすいが、普通の人間には住めないだろうという。
人間は攻撃的で進歩がないし、優れた我々を恐れる。
よかったら一緒に新しい惑星で暮らそう、と誘いを受けるのです。
塔への入口をサイキックが塞いだ!という人間の発言がありましたが、これはイルカ達に協力したサイキック達がやったことなんじゃないかなと思う。

【最後の選択】
一緒に住むか、ここに残って別の惑星を探すか、という選択を迫られます。
このゲームにはラスボスがいません。
一緒に住む→
イルカ達と惑星「アクア」に移り、地球という宇宙船を捨て、優れた力を持つ人たちの新しい世代で生きる。
残って惑星を探す→
人間たちに差別をされながらも、人間との共存を選ぶ。イルカ達は残念だ、と別れる。
この2つともう一つ、たたかう、という選択肢があります。
これを選ぶと、結局勝てなくてみなみ達は死ぬ、という結果だけが残り、人間は戦う事が好きなのか、というなんか寂しい終わり方をします。
くらいーーーーーーーーーーー(原文ママ)

ちなみに私は最後は「イルカ族との共存」を選びました。
人間の世界にいつもしんどさを感じているので、しゃあないですね!HAHAHA!!!
かといって、自分自身は普通の人間で、取り残される側でもあるので、
弱きものはやっぱり滅びる運命か・・・と悲しくもなりました。
でも優れた人は優れた人と付き合うのが一番です。これは真実。
賛否両論でしょうが、AIとかが発達したら、AI側は人間なんてみんなバカに見えるんだろうなぁと思います。
なんか、選択するときけっこう悩んじゃいました。
大事な人とかいたら、やっぱり悩むし。

ゲーム自体は遊びにくくて人には薦めづらいけど、やっぱりシナリオは自分が好きなタイプで、とてもよかったです。遊んで正解でした。
攻略サイトを残してくれた先人の方々、本当にありがとう・・・
シナリオだけでくそげー部分を挽回できそうだけどやっぱりできない悲しい作品;;
超能力少年の好きな作品がまた増えてしまいました。幸せ・・・

【余談の超能力の話】
このゲームは超能力者がメインですが、
その超能力(ESP)で戦い、進む感じがほんと好きです。
主人公のみなみくんは「ぶれいく」という破壊の超能力が得意ですが、
壁や岩?を壊してマップを進めるようにできるのがカッコイイです・・・
戦闘でも、仲間の中で一番攻撃的なESPを覚えます。

仲間のしばくんは、「じゃんぷ」というテレポート系の力が強いです。
マップでは堅い壁を素通りして通れて、別の町にも一瞬でテレポートもできます。
戦闘中に町にワープするESPまで。
戦闘では敵や味方を飛ばしたり、周りの空気をテレポートで飛ばして窒息させたりとか、めちゃかっこいいです。
味方の状態異常を飛ばして回復したりも。応用がすごい。

あいねちゃんの「てれぱし」能力もなかなか応用がすごい。
人の意識に干渉するテレパシーですが、それを洗脳や精神汚染とかにしちゃう攻撃こわい。
みさちゃんは「しーるど」。
敵をシールドで包んで攻撃不能にしたり、王道的に味方の防御をします。

超能力ってほんとにかっこいいよね!!!!