Memo

エメラダとグラちゃん
Zelle
2020年10月28日

エメラダくんとグラちゃん。
グラちゃんの作画コストの低さ(←の子)

めっちゃ久しぶりの更新になってしまいました。
(しばらくゲーム控えてたってのもありますが)
ちょっとどうしても感想を書かざるを得ない、素敵な作品をうっかり遊んでしまったので、久しぶりの感想メモです

「Zelle(ツェレ)」というPCのインディーズゲームの感想です。
ゴシックホラーな、アドベンチャーゲームです。
(現在はあいぽんでもアンドロイドでも遊べます)
とりあえずいつもの流れで、ゲームシステムとか表面てきな感想から。

・・・

このゲームは「くまのレストラン」や
「ねずみバスターズ」というスマホゲーの中の広告で知りました。
先に挙げた2つのゲームも素晴らしいゲームで、とても面白かったので、同じ開発の他のゲームを見ていた時に見つけた感じです。
トレーラーを見たら、「あぁこれ絶対好きになって沼るわ。」と予感がしていたのですが、見事的中です。笑
ダウンロードページを見るとすぐにわかるのですが、評価がめっちゃ高くて、これは期待してしまうわと。

正直言うと、グラフィックは綺麗、いや、整ってるとは言えないと思います。
綺麗は綺麗です。とても幻想的で大好きです。
昔のFlash探索ゲームに雰囲気が近いかな?
こうやって聞くと、買い切りゲームなのに本当にクオリティ大丈夫なの?と思ってしまいそうですが、全然大丈夫です。
結論から言うと、最高すぎて最高です(感想ヘタか
とにかく雰囲気の演出がとんでもなく良い。
演出でころしにかかってきてる。
私はチョロいので萌え死にしました。
グラフィックとかどうでもいいというか、逆にこれ綺麗だったら嫌だなと思ってしまうくらいになってしまった。
遊べば遊ぶほど味が出てきて、愛おしくなります。

強いて言えば、シナリオの想像の余地を楽しめる人に向いていると思います。
公式サイトにも設定補完は載っていますが、
初見だと、気になる要素を未解決のままクリアしてしまう事になるので、
何度も遊んで伏線を見返して、あれかな?これかな?と考えるのが楽しいのです。
(そうでなくても、あまりにも演出が良いのでプレイ中は忘れてしまうと思うのですが)

演出の良さの一つに、バトルシステムの良さがあります。
このゲームは悪魔を退治するのですが、
3色のロザリオを主人公のエメラダが持っており、
悪魔の目の色を見て、同じ色のロザリオを選択して倒す、というシンプルなものです。
またこれが難しくて、制限時間があって焦るし、悪魔によってはランダム要素があって一定の攻略法がない事も。
これが良い感じに緊張感を生み出していて、何度遊んでも飽きる事がないです。
(自分は既にストーリー5周しました。笑)
とにかくテンポが全体的に良い。
ホラー要素が強いと言っても、静かにさくさくプレイできる良いゲームだなと思いました。

あとは、音楽の良さも特筆点ですね。
遊んで初日でサントラ買お!!!!って思いました。買ってしまいました。
音楽はもうほんと聞くのが一番早いので、
トレーラー見るついでに聞いてきてくれ!!!!!!って思います!!!
こっち→https://store.steampowered.com/app/725330/Zelle/

追記で、シナリオの感想を語ります。
ネタバレ注意なので初見で遊ぼうと思ってる人は絶対に読まないでね!

↓↓↓

うっかりネタバレ防止のため↓の方が本文スタートになります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここから、シナリオの良さを語っていきますね。
なんか考察をするのが楽しいゲームなので、まとまらない気がしますが、とにかく初見の印象を記録しておきたいです。

とりあえず、主人公のエメラダくんは自殺という罪で地獄へ行くことが決まっていたのだけれど、
こころが優しいという点でいろんな人に助けられた。
形はどうあれ、生き返って、お母さんの元に帰る事ができた。

自殺は罪。なんでそうなるのか分からない気もしますが・・・
突然ですが、自分は夢分析をする過程で思った事があって、自分と言っても、やっぱり自分も他人なんですよね。
自分の事よくわかってなくて、でも夢を見ると、
自分よりもはるかに自分を分かってる助言をけっこうくれる。
客観的な目線が、誰にでも自分自身に持っていると思うんです。
そしてそういった夢は、自分を助ける為に、動いてくれている。

回りくどい言い方をしてしまったけど、
だから、自殺って、その他人である、
自分を守ってくれる別の「自分」も一緒に殺す、
つまり「殺人」に該当するのと同じというか。

死神ゾグゾは、こういったエメラダくんのように、更生の余地がある良い魂を地獄に送らない為に活動をしていた。
エメラダくんの場合は「自殺の罪」で地獄行きが決定していたものの、
その判断が下る前に魂を保護されて、命の大切さを学ばされていた。
これはすごく幸運だった。
ゾグゾが、本当に地獄へ行くべき者だけ地獄でいいのでは?と疑問を持たなかったら、エメラダくんは助かるきっかけさえも失っていた。

その後は良くも悪くも女神ちゃんに目を付けられて生き返るチャンスを直接得て、
でもゾグゾさんがうっかり地獄に落としてしまって
(これはゾグゾさんもエメラダくんもかわいそうだわ・・・)
その先にいた死神ザムザがいい人すぎて地獄から解放してくれて・・・
本当に奇跡の連続。
その後えらい事になってまた死ぬ事になった時に、今度はグラちゃんという友達が助けてくれた。奇跡の連続。本当にエメラダくんは幸運だった。
ただ、本当に運がよかったと思うので、自殺って単純によくないなと思いました(最終的な感想)

ただ、一度しにたいと思ったことがある人なら分かると思うんだけど、
自殺する時って周りの人間に追い込まれてそういう路線に立たされる事って絶対にあるので、
その場合は、ここでゾグゾと同じ疑問が出てきますね。
一生懸命頑張ってきたのに、それでもダメで心を折られて、そのままもし自殺をしてしまったら、地獄行きとなる。
生きていても苦しかったのに、死んで楽になろうとして死んだのに、なお苦しみを与えられる。
救いがない。むしろ魂はけがれてしまうと思う。
そういう救えるはずの魂を救済する、ゾグゾの活動はすごく良いと思う。
そもそもこのZelleの世界の天界のルールは偏っているように思えるし、女神ちゃんの様子のおかしさから滲み出ていて、本当に怖い。神こわい!

・・・

エメラダくんの自殺の原因は、大親友だったグラちゃんの衰弱死だったんだけど、
グラちゃんは絶対に自殺なんてしてほしくなかったと思うし、
だから生き返ってほしかったのかな。
女神ちゃんのくれた聖杯は、生き返らせる力はあれども、
死ぬまで悪魔と戦う聖戦士になるという事でもあって、
その説明って、たぶんグラちゃんにはしてなかったと思うのよね。
聖杯を飲んだ者の末路を知っていたら、グラちゃん絶対に聖杯をエメラダくんに渡さなかったと思うな・・・
だから、その場合はグラちゃんも一緒に騙されていた気がする。
というかあの回想シーンのグラちゃんは、本当にグラちゃんだったのかな。
エメラダくんの記憶に入り込んで、聖杯を受け取らせるために改ざん利用していたかもしれない・・・けど、どっちでも悲しい。

それにしても、グラちゃんの笑顔のかわいさが本当に安心感すごい。
ラストバトルもずっと笑顔を絶やさないのが勇気が出てきてすごかった。
笑顔見て泣いちゃったもん。
ずっと陰鬱な、救いようのない絶望的なシーンから、突然のグラちゃんの笑顔。
もうなんか文字通り、グラちゃんのポジティブオーラに鬱感情をぶん殴られました。笑
鬱ホラーを遊んでいたと思ったら、いきなりカートゥーンメルヘンファンタジーになってびっくりしました。
いい意味で、いきなり雰囲気が変わりすぎて、感情の嵐がすごかった。笑
これは本当に実際にプレイして味わってもらいたい。

・・・

あと、このゲームは悪魔を倒した速度で最終スコア判定があり、それでEDの変化が少しあります。
変化があるといっても、ほんのすこし。
ただ一つだけ、大きく変わるものがあります。
最低ランクの「ZELLE」を取った場合のEDです。

通常、スコア通達はゾグゾさんが来て話してくださるのですが、
「ZELLE」ランクを取った場合は、なんと女神ちゃんが出てきます。
このゲームを遊んでいて、聖杯を飲んだ後は一切出てこなくなる女神ちゃんですが、そのせいで女神ちゃんとは何だったのかが最後まで明かされないで終わってしまいます。
このランクを取ると、女神ちゃんの事情を聞く事ができます。
最後、こんなことしたくないのに、と言っており、女神ちゃんの体から、何かが出てきます。
これに操られてるんだー・・・ってなって、救いが無さ過ぎて悲しくなりました・・・
天界の内政ほんとどうなってんだよ・・・
そこらへんの事が分かる続編本当に欲しいです。いつまでも待ちたい・・・

全体を通して、罪の事とか命の扱いについて考えてしまいました。
結局、聖杯で生き返る事ができるっていうのもリスクがあって、命は一度捨てたらもう無いんだって事ですよね。
エメラダくんは本当に助かって良かったけど、聖杯の力は残ったままだし、神にも悪魔にも狙われ、戦う危険性は生涯つきものになってしまったのです。
ついでに神族の安息の地であるアースガルドまでもう滅びていて、しんだら行先がなく無になってしまう事も確定してると思うし、やっぱり、悲しいな・・・
しんだらグラちゃんやロキのところに行ってほしい・・・

あぁ、やっぱりまとまらなかったけど、
いのち、だいじにヾ(:3ノシヾ)ノシ